1919 ~
~ ストーリー ~
第一次世界大戦の影響による大戦景気により、函館の街が大いに賑わい活気に溢れていた
大正8年(1919年)近江商人であった初代社長・岩崎義造が近江長浜(現在の滋賀県湖北地方)よりこの地に渡り、呉服問屋の暖簾を上げました。
現在の弊社は、和装小物類から西陣織や加賀友禅、京友禅に代表される高級呉服までを幅広く扱う総合和装卸企業ですが、創業当時は、ウールや綿、化学繊維などの安価な実用呉服専門の卸問屋でした。
初代・岩崎義造の時代は、バイクや自転車で函館市内を商いに走り回っていました。
昭和20年代には、函館市鶴岡町(現在の函館駅前付近)に社屋を移転し、
徐々に商いの規模も大きくなっていきました。
当時の写真には、たくさんの自転車のほかに、トラックやオート三輪なども見て取れます。
高度経済成長の波に乗り、二代目社長・岩崎慶造は、昭和36年(1961年)に社屋を新築。暮らしが豊かになるにつれ、扱う商品も実用呉服に加え、高級な正絹のきものの需要も大きく広がりを見せ始めます。
この頃から、徐々に北東北や北海道全域への商いの範囲を広げ始めます。
また、自社ブランド商品の開発なども開始します。
昭和52年(1977年)、函館市の卸町である流通センターに新社屋を落成・移転します。
これが現在の本社建物です。バブル景気に沸くこの時期、同流通センター内だけでも
10社以上もの繊維問屋がしのぎを削っていました。
この間、1975年に青森支店を開店。
東北方面での商いの範囲を拡大してゆきます。
平成に入り、三代目社長・岩崎義則は札幌支店と仙台支店を相次いで開店します。
さらに商いの範囲を拡大するとともに、
お得意様へのサービスをより手厚いものにしました。
令和3年(2021年)新型コロナウィルス騒動のさなか、
4代目であり現在の社長・岩崎慶介が就任しました。
就任と同時に、青森店を函館本店に併合。
今後も変わらぬサービスの継続の為に
より一層の合理化を図ります。
~ 創業の精神 ~
令和2年(2020年)、おかげさまで私たちは創業100周年を迎えました。
しかし今、たくさんあった地域の呉服問屋も、残すところ私達一軒だけになりました。
好景気に乗り夢のような価格で作れば売れた時代は遠く過ぎ去り
着物離れ、震災、コロナ騒動と苦難の時代が長く続いております。
こんな時代だからこそ、
創業者・岩崎義造がお客様の為に自転車で街を駆け巡った、
創業の精神に今一度立ち返り、汗をかき、知恵を絞り
時代に必要とされる呉服問屋の在り方を模索してゆきたいと思います。
丸本岩崎は、次の100年に向かいます。

